フィナステリドと亜鉛で発毛効果が上がるケースもあるようです
フィナステリドと亜鉛で発毛効果がアップするケースもあるようです。フィナステリドは男性型脱毛症の治療薬としてよく知られているプロペシアの有効成分です。
フィナステリドには男性型脱毛症の原因となる5α-リダクターゼの働きを阻害し、抜け毛のリスクファクターとなる有害なサイトカインの産生を抑制します。それによって抜け毛の量を減らし、ヘアサイクルを正常化させるわけです。
亜鉛が不足すると、身体にさまざまなトラブルが起こりますが、脱毛もそのうちの1つです。そのため亜鉛を摂取することによって、発毛効果が上がる可能性もあります。
フィナステリドと亜鉛を摂取すると発毛効果が期待できます
フィナステリドは、男性型脱毛症の治療に用いられる代表的な医薬品であるプロペシアの有効成分としてよく知られています。フィナステリドには男性型脱毛症の原因となる5α-リダクターゼの働きを阻害する働きがあります。
5α-リダクターゼは男性ホルモンであるテストステロンが、より強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロンへと変化する際に、触媒としての働きをする酵素の一種です。
ジヒドロテストステロンは、アンドロゲンレセプターと呼ばれる男性ホルモン受容器と結合し、抜け毛のリスクファクターである「TGF-β」という有害なサイトカインを産生します。
このTGF-βがヘアサイクルを乱すことによって、髪の毛の成長期が短縮され、髪の毛が成長しきらないうちに抜け落ちてしまうのです。そのような毛穴が増えることによって、徐々に男性型脱毛症が進行するわけです。
フィナステリドによって5α-リダクターゼの働きが阻害されれば、抜け毛のリスクファクターであるTGF-βが産生されなくなるため、男性型脱毛症の進行を食い止めることが可能となるのです。
亜鉛は不足すると身体にさまざまなトラブルをもたらしますが、脱毛のそのうちの1つです。そのため亜鉛を必要量摂取することで、発毛効果が期待できることもあります。
フィナステリドと亜鉛は作用機序が異なっています
フィナステリドにも亜鉛にも発毛効果が期待できるということでしたが、それぞれの作用機序には違いがあります。フィナステリドは男性型脱毛症の原因となる5α-リダクターゼの働きを阻害することで、抜け毛のリスクファクターであるTGF-βの産生を抑制します。
TGF-βの産生を抑制できれば、ヘアサイクルが正常化し、抜け毛の量が減るという訳です。抜け毛の量が減ることと髪の毛が増えることはイコールではありませんが、フィナステリドを主成分とするプロペシアを3年間継続して服用した場合、98%に男性型脱毛症の改善が見られるというデータがあります。
亜鉛は自然界に存在している必須ミネラルの一種で、細胞の新陳代謝にとって欠かすことのできない栄養素です。髪の毛も毛母細胞が分裂することで成長するので、亜鉛の摂取量が不足すると、髪の毛の成長に悪影響を及ぼすこととなります。
ただ男性型脱毛症を発症した場合の薄毛と、亜鉛が不足した場合の薄毛ではその容体が異なるということです。男性型脱毛症を発症した場合、頭頂部や前頭部から薄毛が進行しますが、亜鉛が不足した場合には後頭部から薄毛が進行します。
つまり男性型脱毛症を発症した場合の薄毛には、亜鉛を摂取してもそれほど意味がないという訳です。同様の理由で、亜鉛不足による薄毛には、フィナステリドを摂取しても意味がありません。
亜鉛の摂取量は不足しがちな傾向にあります
厚生労働省が推奨する1日当たりの亜鉛の摂取量は、男性の場合で10mg、女性の場合で8mgとされています。妊婦さんはさらに亜鉛を2mg、授乳中の女性はさらに亜鉛を3mg、追加で摂取する必要があるということです。
ただ2016年におこなわれた厚生労働省による「国民健康・栄養調査報告」によると、20代以降の男女ともに、必要量の亜鉛が摂取できていないということです。亜鉛の摂取量が不足すると、口内や皮膚に炎症を起こしたり、味覚が鈍麻したりします。
子供の場合は健全な発育に悪影響を及ぼすこともあるということです。そのため亜鉛が直接的に男性型脱毛症を改善するものではないとしても、日々の食事から積極的に亜鉛を摂取する必要があります。
亜鉛を多く含む食品としては、豚のレバーや牛の肩ロース、牡蠣などがよく知られています。豚以外に牛や鶏のレバーにも亜鉛が豊富に含まれています。
レバーには亜鉛以外にも鉄分や葉酸、ビタミンAやビタミンB群が含まれているので、定期的に食べるとよいでしょう。
(まとめ)フィナステリドと亜鉛で発毛効果は上がる?
フィナステリドには男性型脱毛症の原因である5α-リダクターゼの働きを阻害し、ヘアサイクルを整える働きがあります。亜鉛が不足すると脱毛のリスクが高くなります。
つまりフィナステリドと亜鉛で発毛効果を上げることが期待できるということです。
フィナステリドには、男性型脱毛症の原因となる5α-リダクターゼの働きを阻害する働きがあります。亜鉛は不足すると脱毛を招くことがあります。
つまりフィナステリドにも、亜鉛にも発毛効果が期待できるということです。
男性型脱毛症を発症した場合の薄毛と、亜鉛が不足した場合の薄毛は容体が異なっています。それは薄毛になる原因が異なっているからです。
そのためそれぞれに適した治療薬は栄養素を摂取することが重要です。
厚生労働省が推奨する、1日当たりの亜鉛摂取量は男性で10mg、女性で8mgとされていますが、男女ともに亜鉛摂取量が不足しがちということです。亜鉛はレバーや牛肩ロース、牡蠣などに豊富に含まれているので、定期的に食べるようにしましょう。