前髪を気にする男性
ミノキシジルは、プロペシアやザガーロなどと並ぶ代表的なAGA(男性型脱毛症)の治療薬です。塗り薬タイプが一般的ですが、タブレットタイプの飲み薬もあります。

この記事では、ミノキシジルタブレットの効果や副作用などを解説します。また、他のAGA治療薬との違いや服用方法、使用時の注意点なども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ミノキシジルタブレットとは?

ミノキシジルタブレットとは、ミノキシジルを主成分とする内服薬(飲み薬)です。
もともとミノキシジルは、1960年代に高血圧症の内服薬の成分として開発されました。

しかし、治療中の患者に発毛作用が認められたことから、発毛剤としても使用されています。

ミノキシジルタブレットの効果

ミノキシジルタブレットは、髪の元である毛母細胞の活性化と血管拡張作用により、発毛を促進します。

頭皮の血行・発毛を促進する

ミノキシジルは、毛根を包んでいる毛包に作用し、内部の毛母細胞を活性化させます。
また、血管拡張作用により頭皮の血流を促進することで、発毛に必要な栄養や酸素を届けます。

その結果、発毛や育毛に効果を発揮します。

女性の薄毛にも効果がある

ミノキシジルは、女性の薄毛にも効果が期待できます。
一般的なAGA治療薬として、プロペシアやザガーロなどが挙げられますが、男性胎児の生殖器に悪影響を及ぼす可能性があり、女性は使用できません。

しかし、ミノキシジルはそれらと異なる作用で効果を発揮するため、女性の薄毛治療にも使用可能です。

ミノキシジルタブレットの主な副作用

ミノキシジルタブレットの主な副作用は以下のとおりです。

  • 多毛症
  • 血圧低下
  • 初期脱毛
  • むくみ

多毛症

ミノキシジルの有効成分は血流を通じて全身に作用します。
その結果、頭髪以外の部位でも体毛が濃くなることがあります。

血圧低下

ミノキシジルは高血圧の治療薬として開発された成分のため、血圧を下げる作用(降圧作用)があります。
血管拡張作用によって血流が増えると、血圧が低下し、めまいや立ちくらみ、動悸などの症状が現れる方もいます。

初期脱毛

ミノキシジルの使用開始から1週間ほど経つと、一時的に抜け毛が増えることがあります。

これは「初期脱毛」と呼ばれ、AGA治療薬によって成長した毛髪が古い毛髪を押し出して起こる現象です。
初期脱毛は薬が効いている証拠であり、通常1〜2ヵ月以内には収まります。髪の成長に必要なステップであるため、焦らず治療を継続しましょう。

むくみ

ミノキシジルの血管拡張作用は、心臓から血液を送り出す動脈にのみ作用します。
各組織から心臓に戻っていく血管である静脈には作用しません。

そのため、戻りきれなかった血液や、血流の流れを一定にするため血管から放出された水分により、身体にむくみが生じる場合があります。

ミノキシジル内服薬と外用薬の違い

薄毛治療の様子
ミノキシジルタブレット(内服薬)と塗り薬(外用薬)では、効果と副作用、認可状況が異なります。

効果と副作用

ミノキシジルタブレット(内服薬)は、血液を通じて全身に作用するため、塗り薬(外用薬)よりも高い発毛効果が期待できます。
ただし、そのぶん、副作用のリスクも高くなる点には注意が必要です。

一方、塗り薬(外用薬)は、塗布した部分に局所的に作用します。
ミノキシジルタブレット(内服薬)よりも効果がゆるやかで、副作用のリスクも低いとされています。

内服薬は国内未承認

日本国内で薬を製造・販売するには、厚生労働省の承認が必要です。
現在認可を受けているのはミノキシジルの塗り薬(外用薬)のみで、ミノキシジルタブレット(内服薬)は未承認となっています。

これは、内服薬の方が効果が強い反面、副作用のリスクも高いためです。
そのため、塗り薬(外用薬)は市販で購入可能ですが、ミノキシジルタブレットは医師の処方が必要となります。

ミノキシジルタブレットは2.5mg・5mg・10mgがある

ミノキシジルタブレットは主に2.5mg、5mg、10mgの3種類があります。一般的に推奨される用量は、男性1日5mg/日、女性2.5mg/日です。
ミノキシジルの含有量が最も多い10mgは、効果が強いぶん副作用のリスクも高いことから、初回から処方されることはほとんどありません。

ただし、体質やホルモンバランスには個人差があるため、医師と相談のうえ、適切な用量を決定しましょう。

他の主なAGA治療薬との違い

成人男性の薄毛の多くは、AGA(男性型脱毛症)が原因だと考えられています。
AGAとは、主に男性ホルモンや遺伝が原因で発症する脱毛症で、ミノキシジル以外にもさまざまな治療薬が存在します。

以下の表は、ミノキシジルと他の主なAGA治療薬の違いをまとめたものです。

ミノキシジル プロペシア ザガーロ
主な特徴 内服薬と外用薬があり、女性も使用できる 世界中で広く使用される、最もスタンダードなAGA治療薬 プロペシアの1.6倍の発毛効果があるがそのぶん副作用リスクが高い
有効成分名 ミノキシジル フィナステリド デュタステリド
作用機序 毛包内の細胞を活性化、血管拡張作用による発毛の促進 男性ホルモンを抑制することでヘアサイクルを正常に戻し、脱毛症を改善 男性ホルモンを抑制することでヘアサイクルを正常に戻し、脱毛症を改善
効果が現れるまでの期間の目安 最短で3〜4ヵ月 最短で2〜3ヵ月 最短で2〜3ヵ月
主な副作用 ・多毛症・血圧低下・初期脱毛・むくみ ・初期脱毛・性欲減退・勃起機能障害(ED)・肝機能障害・精子減少 ・初期脱毛・性欲減退・勃起機能障害(ED)・肝機能障害・精子減少・乳房障害・蕁麻疹
服用できない方 未成年の方高齢者の方心臓や肺、血管などの循環器系に既往歴や疾患のある方妊娠・授乳中、妊娠の可能性がある方血圧に疾患がある方 ・未成年の方・女性の方 ・未成年の方・女性の方・重度の肝機能障害のある方
併用禁忌 血圧に作用する薬 なし CYP3A4阻害薬

プロペシアとザガーロは、どちらも男性ホルモンを抑制することでAGAの進行を防ぎますが、ミノキシジルは、毛母細胞の活性化および血管拡張作用によって発毛を促進します。

この違いから、フィナステリドやデュタステリドは抜け毛を予防する「守りの薬」、ミノキシジルは発毛を促進する「攻めの薬」とされています。

ミノキシジルタブレットが服用できない方

以下いずれかに該当する方は、ミノキシジルタブレットを服用できないため注意が必要です。

  • 未成年の方
  • 高齢者の方
  • 心臓や肺、血管などの循環器系に既往歴や疾患のある方
  • 妊娠・授乳中、妊娠の可能性がある方
  • 血圧に疾患がある方

ミノキシジルタブレットは血管拡張作用があるため、心臓や肺、血管などの循環器系に問題がある方は服用できません。
また、ミノキシジルは肝臓で代謝され、腎臓から排出されるため、肝機能や腎機能に障害がある方も注意が必要です。

ミノキシジルタブレットの服用方法

ミノキシジルタブレットは1日1回1錠を毎日決まった時間に、水またはぬるま湯で服用します。
男性は5mg/日、女性2.5mg/日の服用が一般的ですが、十分な効果が得られない場合、医師の判断で10mgを上限に増量される場合もあります。

ミノキシジルタブレットを服用するときの注意点

医師の写真
ミノキシジルタブレットを服用するときの主な注意点は以下のとおりです。

  • 自己判断で服用を中止しない
  • 血圧に作用する薬は併用に注意する
  • アルコールの摂取は控える

自己判断で服用を中止しない

AGAは進行性の病気です。
治療薬によって抜け毛の予防や発毛の促進など症状の改善は可能ですが、残念ながら現代医学での完治は見込めません。

したがって、ミノキシタブレットの服用をやめると、再びAGAが進行し、元の状態に徐々に戻っていく可能性があります。
効果や副作用などが原因で治療薬の変更を考えている場合は、自己判断で中止せず、必ず医師に相談しましょう。

血圧に作用する薬は併用に注意する

ミノキシジルと高血圧の治療薬を併用すると、血圧が過度に低下し、めまいや疲労感、失神などの副作用を起こすおそれがあります。
精神科で処方される薬なども、副作用に血圧低下が含まれるため、注意が必要です。

そのほか、高血圧または低血圧の傾向がある方も、治療開始前に必ず医師に相談しましょう。

アルコールの摂取は控える

ミノキシジルと同様、アルコールにも血行を良くする働きがあるため、同時摂取は控えましょう。
相互作用で低血圧の副作用が強く出る可能性があります。

ミノキシジルの内服薬・外用薬の使用前後は、念のため飲酒を控えてください。

ミノキシジルの処方・薄毛のお悩みは湘南AGAクリニックへ

湘南AGAクリニックでは、ミノキシジルをはじめ、AGAの状態や進行度に合わせたオリジナル内服薬・外用薬を処方いたします。

治療開始から3ヵ月〜4ヵ月で78%、4ヵ月〜6ヵ月で99%の方が発毛効果を実感しています。

「実績のあるクリニックで治療したい」「AGA治療専門のドクターに診てもらいたい」方は、まずはお気軽に無料カウンセリングをご検討ください。

SBCオリジナル「タブレットM」「タブレットML」

湘南美容クリニック(SBC)では、ミノキシジルを主成分としたオリジナル内服薬として「タブレットM」「タブレットML」の2種類をご用意しております。

1錠あたり2.5mgのミノキシジルを配合したタブレットMは男性の薄毛治療に、1錠あたり1.5mgのミノキシジルを配合したタブレットMLは女性の薄毛治療におすすめです。

オンライン診療での購入も可能なので、「最近抜け毛が増えてきて不安」「髪をセットしてもボリュームが出なくなった」など薄毛でお悩みの方はぜひご相談ください。

薄毛でお悩みの方へ湘南AGAクリニックのAGA治療・薄毛治療

監修医情報

斎藤医師

湘南AGAクリニック
新宿本院院長 斎藤医師

経歴

  • 1994年三重大学医学部卒業
    同付属病院脳神経外科入局
  • 2001年大手美容外科勤務、院長職
  • 2009年湘南美容外科クリニック勤務
  • 2016年湘南AGAクリニック大阪院勤務
  • 2023年湘南AGAクリニック新宿本院勤務

運営者情報

運営クリニック 湘南AGAクリニック 新宿本院
住所 〒160-0023
東京都新宿区西新宿6丁目3番1号 新宿アイランドウイング7階
お問い合わせ 0120-548-911
院長 斎藤 浩一医師