プロペシア(フィナステリド)の効果と副作用

プロペシア

プロペシア(フィナステリド)は、AGAの治療薬の1つです。米国FDA(医薬品局)から認可を受けている安心の治療薬で、確かな効果が認められています。具体的にどういった効果があるのか、他の治療薬との比較や副作用・注意点なども交えてご紹介します。

AGA治療でよく聞くフィナステリドとは?

プロペシア

フィナステリドとは、AGA治療薬である「プロペシア」に配合されている有効成分のことです。アメリカの製薬会社であるメルク社が開発した、男性ホルモンの働きを抑制する抗アンドロゲン剤の1つです。

フィナステリドの原料は、ノコギリヤシというアメリカ南東部にある背の低いヤシの木です。ノコギリヤシから抽出した成分を化学合成したものがフィナステリドになります。

AGA治療薬プロペシア(フィナステリド)の主な効果

フィナステリドには、主に次のような効果が期待できます。

  • 薄毛の進行を防ぐ効果
  • ヘアサイクルを正常に戻す効果

薄毛の進行を防ぐ効果

5-a還元酵素

AGAの原因の1つとして、ジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンが考えられます。このジヒドロテストステロンは「テストステロン」が「5α-リダクターゼ」と結合して発生するものです。

プロペシアの主成分フィナステリドを内服することで血液に乗って毛根までたどり着き、ジヒドロテストステロンを作りだす5α-リダクターゼを抑制します。

これにより、毛母細胞の働きを妨げるジヒドロテストステロンが発生しないため、薄毛の進行を防ぐ効果があるのです。

ヘアサイクルを正常に戻す効果

フィナステリドは、ヘアサイクルを正常に戻す効果も期待できます。男性のヘアサイクルは約3〜5年かけて成長期や退行期などを繰り返すことが通常です。

しかし、AGAの原因の1つであるジヒドロテストステロンは、ヘアサイクルを乱して髪の毛の成長を妨げる作用があります。人は1日に50〜100本ほどの髪が抜けるといわれていますが、極端に抜け毛が多いと感じる場合は、ヘアサイクルが乱れている可能性があります。フィナステリドを服用することで、ジヒドロテストステロンの発生を防いで、ヘアサイクルを正常に戻すことができます。

デュタステリドとミノキシジルとの違い

AGAに有効なのは、フィナステリドだけではありません。他にも治療に有効な成分として、「デュタステリド」と「ミノキシジル」などがあげられます。効果や特徴はそれぞれ異なり、AGAの進行具合や頭皮の状態によって使い分けられます。

以下の表でそれぞれの違いを比較しました。

治療薬品名プロペシア
(フィナステリド錠)
サガーロミノキシジル
成分名フィナステリドデュタステリドミノキシジル
効果5α-リダクターゼⅡ型を抑制5α-リダクターゼⅠ型とⅡ型を抑制・発毛因子の産生を促進
・脱毛を抑制
効果を実感
するまでの期間
最短で
約2〜3ヶ月
最短で
約2〜3ヶ月
最短で
約3〜4ヶ月
副作用
・リスク
・初期脱毛・性欲減退・勃起機能障害(ED)・肝機能障害・うつ・精子減少・初期脱毛・性欲減退・勃起機能障害(ED)・肝機能障害・うつ・精子減少・乳房障害・蕁麻疹・初期脱毛・皮膚炎・動悸や息切れ・頭痛やめまい・むくみ・肝機能障害・心疾患
料金3,000
〜8,250円
4,840
〜9,500円
2,980円〜

フィナステリドを含むジェネリック医薬品(AGA治療薬)がある

フィナステリドを含む治療薬として有名なのがプロペシアですが、ジェネリック医薬品もあります。ジェネリック医薬品とは、新しい薬の特許期間が過ぎたあとで発売される後発医薬品のことです。先発医薬品と成分や効果は変わりませんが、安価のため費用を抑えられます。

プロペシアのジェネリック医薬品として、2015年に厚生労働省から承認を受けたのが「フィナステリド錠」です。プロペシアの価格より3割ほど費用が抑えられ、安価に手に入ります。

当院では、フィナステリド錠のほかに「HRタブレットF」を取り扱っております。台湾で製造および特許申請をしており、台湾の厚生労働省から認可を得ている安心のジェネリック医薬品です。

フィナステリドの服用で報告されている副作用

フィナステリドはAGAに有効な成分ですが、副作用として主に初期脱毛・性欲減退・勃起機能障害(ED)・肝機能障害などがあげられます。
しかし、プロペシアとプラセボ(全く効果のない偽物の薬)を使用した臨床試験結果はほぼ同様となっており、データ上では副作用の危険性は極めて低いといわれています。
ただし、副作用が少ないとはいえ、異常が認められた場合は投与を中止するなどの処置が必要になりますので、一旦服用を止めて処方した医師に必ず相談してください。

初期脱毛

初期脱毛は、フィナステリドを服用を始めて1〜2ヶ月間程度現れる副作用です。これはヘアサイクルを正常に戻すための調整期間のようなもので、フィナステリドのAGA治療において、ほとんどの方に現れる症状です。初期脱毛の期間を過ぎると毛が生えてきますので、安心して服用を継続してください。

性機能障害(性欲減退・勃起機能障害・精子減少)

男性ホルモンを抑制する作用があることで、性欲減退などの副作用がみられる可能性があります。いずれも発症率は2%以下ですが、身体に異常を感じたら速やかに医師に相談してください。

肝機能障害

フィナステリドは、肝臓に負担を与えやすいといわれています。ごくまれに肝機能障害を発症する事例が報告されています。

ただし、肝臓への負担はどの医薬品でも発生するため、フィナステリドだけ負担が大きいというわけではありません。血液検査や肝機能の数値の検査などを定期的に確認し、身体に異常を感じたら医師に相談しましょう。

うつ

発症率はわずか1%ですが、うつの症状を起こす場合もあります。フィナステイリドの男性ホルモンを抑制する作用による、ホルモンバランスの乱れが起因している可能性も考えられます。

発生率プラセボ発生率
性欲減退1.8 %1.3 %
勃起機能障害( ED )1.3 %0.7 %
肝機能障害不明
(もともとの肝臓機能による)
不明
(もともとの肝臓機能による)
うつ1.0 %不明
精子減少1.1 %不明

フィナステリドを服用する際の注意点・禁忌事項

フィナステリドは気軽にAGA治療ができる内服薬ですが、医師の処方のもと用法用量を守って正しく服用する必要があります。効果が実感できるまでは、約2〜3ヶ月と時間を要します。継続して服用することが大切です。

他にもフィナステリドを服用するにあたり、以下の点に注意してください。

個人輸入品は避ける

安価で手に入ることから、海外の通販サイトやAmazonなどで個人輸入する方もいらっしゃいます。しかし当院では個人輸入はおすすめしていません。健康被害を受ける可能性や模倣品が紛れ込んでいる場合があるからです。

万が一副作用による健康被害があっても救済制度は適応されず、全額医療負担となります。しっかり医師の診断のもとで処方してもらいましょう。

不妊治療中には副作用に注意

副作用でも紹介したように、フィナステリドにはわずかながら性機能障害を引き起こす可能性があります。性欲減退・勃起障害などが考えられるため、不妊治療中のAGA治療は不向きともいえます。胎児に直接的な悪影響はなく、不妊治療と平行しておこなうこともできますが、副作用があることを念頭に入れていきましょう。

対象者は成人男性のみ

フィナステリドの服用の対象者は、成人男性のみです。特に女性で妊娠されている方や授乳期の方は、服用することで胎児や子供に悪影響を与えてしまう可能性があるため注意してください。さらにフィナステリドは皮膚からも吸収されるといわれています。女性が内服しないことはもちろん、薬に触れないように配慮する必要があります。

また、未成年の男子も服用不可です。家族間で薬をあげたり、誤って服用させたりしないように注意してください。

服用中は献血は禁止

フィナステリド服用中は、献血も禁止となっています。献血した血液が女性や未成年の体内へ輸血されると、フィナステリドが身体に影響を与えかねないからです。献血したい場合は服用を中止して、1ヶ月間を空けなければなりません。

フィナステリドを使用したAGA治療症例

AGA治療には欠かせないフィナステリドを使用した際の症例をご紹介します。

【20代男性】内服6ヶ月後の変化

フィナステリドの治療症例内服6ヶ月

つむじを中心として前方への透け感の拡大が気になりましたが、波及が止まり、透け感の改善が見受けられます。

【40代男性】内服12ヶ月後の頭頂部の変化

フィナステリドの治療症例内服12ヶ月

地肌の透け感が拡大しているように見られましたが、外周の透け感が改善しています。

AGA治療薬のプロペシア(フィナステリド錠)についてよくある質問

プロペシア(フィナステリド錠)は、いつ飲んだらいいですか?

プロペシア(フィナステリド錠)は1日1錠、飲むタイミングの指定はなく、お酒を飲んだときや、風邪を引いたときに服用しても問題ありません。毎日継続することが大切なので飲み忘れを防ぐために、決まった時間に飲んで習慣化することを推奨いたします。

プロペシア(フィナステリド錠)は、どのくらいで効果を実感できるのでしょうか?

効果が出始めるのが、約半年から1年の間とされています。最低6ヵ月以上は服用を続けていただくことをおすすめいたします。

プロペシア(フィナステリド錠)の服用で副作用や注意することはありますか?

副作用は、初期脱毛や男性機能の低下、肝機能障害などの症状があげられます。またプロペシア(フィナステリド錠)を服用中は献血ができない、妊婦が薬剤に触れると胎児に影響を及ぼす可能性があるため十分注意が必要です。

フィナステリドを含む湘南美容クリニックのオリジナルAGA治療薬

湘南美容クリニックでは、フィナステリドを含むオリジナルの治療薬をご用意しています。オンラインで自宅にいながら診察が受けられ、最適な治療薬をご自宅まで配送する、オンライン診療も承っています。普段お忙しい方や、近くにクリニックがない方なども気軽に利用できます。

タブレットF

タブレットFは、フィナステリドが配合された湘南美容クリニックのオリジナル内服薬です。現状をキープしたい方や、将来のAGA予防にも有効です。安心のジェネリック医薬品なので、プロペシアと同じ効果がありながらお手頃な価格で手に入ります。AGAの進行を防ぐ効果や、ヘアサイクルと正常に戻す効果が期待できます。

塗るフィナス(HRアクアスプレー)

塗るフィナスは、フィナステリドとミノキシジルが配合された当院オリジナルの外用薬です。発毛促進の効果があるミノキシジルが含まれています。患部に直接塗るスプレータイプの外用薬で、気軽に続けられる治療法です。タブレットFの併用でさらなる効果を期待できます。

AGA治療薬服用に対する湘南AGAクリニックのサポート体制

当院では薬を処方するだけではなく、治療中に万が一副作用がでた場合でも、安心のサポート体制があります。効果を実感できるまでは、3〜6ヶ月程度の期間がかかります。患者さまが安心して治療を継続できるように、主に以下のようなサポートをさせていただきます。

頭皮チェック

受診時に、体調とともに頭皮のチェックをおこなっています。副作用や頭皮のトラブルにも迅速に対応ができます。

血液検査

定期的に血液検査を実施することで、身体に肝機能の低下などの異常がないか確認ができます。服用するうちに身体に変化がでる可能性もあります。定期的な検査で健康状態を把握します。

※血液検査の費用は3,870円となります。ただし、診察日より6ヵ月以内の検査結果をお持ちいただけましたら、採血の必要はございません。

副作用発生時の対応

身体に異常を感じたら、速やかに担当医にご連絡ください。副作用の程度に応じて医師が判断し、適切に治療方針を立て直します。

ドクターがフィナステリドを
分かりやすく解説

湘南AGAクリニック新宿本院院長 斎藤医師

湘南AGAクリニック
新宿本院 院長 斎藤 浩一医師

薄毛の原因物質(悪玉男性ホルモン)であるDHTの発生を抑制すること。これは男性型脱毛症(AGA)の治療には欠かせません。フィナステリドは世界で最初に登場したDHT阻害剤(5α―リダクターゼ阻害剤)です。DHTを抑えれば、毛根にかけられているブレーキを外すことができます。効果としては、薄毛の進行を抑えることが可能ですので、若いうちから予防的に始める方も多いです。

AGA治療薬の症例写真公開中

薄毛治療一覧

AGA治療薬・薄毛治療薬

手軽さと、予防にもつながることから当院でも人気治療となっております。担当医師が薄毛状態にベストマッチする内服薬及び外服薬を選択します。

毛髪再生メソセラピー

医薬品を超音波、レーザー等を用いて頭皮に直接浸透させる治療法です。産毛の状態の毛や細くて弱々しい毛を太くて強い成毛に育てることができます。

自毛植毛

自分の後頭部にある元気な毛を薄毛部分に移植する治療法です。後頭部から採取した毛髪は男性ホルモンの影響を受けないため、永続的な効果を実現できます。

ダブルマトリックス

毛根をいかに傷つけずに採取出来るかを追求した自毛植毛です。2段階切開法や傷跡を残さない縫合法によって、ご満足のいく施術をご提供いたします。

その他

幅広い治療でお客様に最適な選択が可能です。組み合わせることで相乗効果が期待できます。

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