フィナステリドとミノキシジルは併用することが可能です
フィナステリドとミノキシジルを併用することは可能です。むしろ男性型脱毛症を専門とする病院やクリニックでは、フィナステリドとミノキシジルの併用を積極的に推奨しているところも少なくありません。
フィナステリドとミノキシジルはそれぞれ厚生労働省によって「発毛効果がある」と認められているのですが、男性型脱毛症に対する作用機序が異なっています。そのため両剤を併用することによって、さらに男性型脱毛症の改善効果を高めることが可能なのです。
フィナステリドとミノキシジルの併用は推奨されています
男性型脱毛症を専門とする病院やクリニックでは、どちらかというとフィナステリドとミノキシジルの併用を積極的に推奨しています。なぜなら両剤を併用することで、発毛効果を促進することが期待できるからです。
フィナステリドは男性型脱毛症の代表的な治療薬であるプロペシアに含まれている有効成分です。プロペシアは国内での特許期間が切れているため、安価なジェネリック(後発医薬品)もたくさん販売されており、男性型脱毛症の基本的な治療薬となっています。
ミノキシジルは比較的古くからある成分で、1960年代にはアメリカで高血圧の治療薬として用いられていました。ところがミノキシジルを用いて高血圧の治療をおこなっている人に発毛効果が見られたことから、発毛剤として用いられるようになったのです。
日本で発毛効果があると認められている有効成分は、フィナステリドとミノキシジルを除くとデュタステリドだけです。ちなみにフィナステリドとデュタステリドは錠剤タイプの治療薬が認可されていますが、ミノキシジルに関しては頭皮に塗布するタイプのミノキシジルだけが認められています。
フィナステリドの主な目的はヘアサイクルの改善と抜け毛予防です
男性型脱毛症の代表的な治療薬であるプロペシアの有効成分フィナステリドの主な目的は、ヘアサイクルを改善して抜け毛を予防することです。男性型脱毛症の原因はいろいろありますが、ほぼすべての方にヘアサイクルの乱れが見られます。
ヘアサイクルを乱す要因としてあげられるのが、「TGF-β」」と呼ばれる有害なサイトカインの一種です。TGF-βは退行期誘発因子とも呼ばれており、ヘアサイクルを乱して髪の毛の健全な成長を妨げることで、男性型脱毛症を進行させるのです。
TGF-βは男性ホルモンであるテストステロンが、より強力になったジヒドロテストステロンがアンドロゲンレセプターに結合することで生み出されます。テストステロンがジヒドロテストステロンへと変化する際に重要な働きをするのが5α-リダクターゼと呼ばれる変換酵素なのですが、フィナステリドには5α-リダクターゼの働きを阻害する効果があるのです。
そのため退行期誘発因子であるTGF-βの産生を阻害し、ヘアサイクルを正常化させることで、抜け毛の量を減らすことができる訳です。抜け毛の量を減らすことと髪の毛の量を増やすことはイコールではありませんが、プロペシアを3年間にわたって継続した人の98%に毛量の変化が見られたということです。
ミノキシジルには血管拡張効果があります
ミノキシジルには血管拡張効果があります。その効果に期待してかつては高血圧の治療薬として用いられていたのです。
血液は私たちの身体の隅々に栄養と酸素、白血球などを送り届けてくれています。髪の毛も毛乳頭が毛細血管から栄養を受け取り、毛母細胞を分裂させることで成長します。
ところが血行が悪くなると毛乳頭が栄養を受け取ることができなくなるため、髪の毛の成長にも悪影響を与えるのです。そのような状態が続くと、細くて弱い髪の毛が増え、切れたり抜けたりするリスクも高くなってしまいます。
ミノキシジルを頭皮に塗布することで血管が拡張すると、頭皮に送られる血液の量が増します。それによって頭皮の栄養状態が改善し、髪の毛の生える土壌を整えることができるのです。
ちなみにミノキシジルには錠剤(ミノキシジルタブレット)もあるのですが、国内では正式に認可されていません。なぜならミノキシジルタブレットは心臓に負担をかけるからです。
(まとめ)フィナステリドとミノキシジルは併用できる?
フィナステリドとミノキシジルはともに厚生労働省からその発毛効果が認められていますが、両剤は違った角度から男性型脱毛症の改善にアプローチするため、男性型脱毛症を専門とする病院やクリニックでは両剤の併用を推奨するケースが多いようです。
フィナステリドとミノキシジルの併用は可能です。フィナステリドとミノキシジルを併用すると、発毛効果を高めることが期待できます。
男性型脱毛症を専門とする病院やクリニックでは、むしろ積極的に両剤の併用を推奨しているところも多いようです。
男性型脱毛症の代表的な治療薬であるプロペシアには有効成分としてフィナステリドが含まれていますが、フィナステリドにはヘアサイクルを乱して抜け毛の量を増やす元となるTGF-βの産生を阻害する働きがあります。それによって抜け毛を予防するのです。
ミノキシジルには血管拡張効果があります。血管拡張効果によって頭皮への血液循環が促進されると頭皮の栄養状態が改善し、髪の毛の生える土壌を整えることができるのです。