プロペシアを服用しても胸焼けすることはないとされています


プロペシアを服用しても、胸焼けが起こるようなことはあまり考えられにくいです。医薬品には必ず添付文書がついており、そこに医薬品の有効成分や効果・効能、副作用などについて説明が書かれています。

プロペシアの国内販売元はMSD社ですが、同社の添付文書にはプロペシアの副作用として主に男性機能の低下が起こると書かれていますが、胸焼けに関してはとくに書かれていません。

仮にプロペシアを服用して胸焼けが起こるようであれば、プロペシア以外に何か原因があると考えるのが合理的だと思われます。

プロペシアの副作用として胸焼けが報告された前例はありません

プロペシアを服用したからと言って、胸焼けが起こるようなことはあまり考えられません。というのもプロペシアの副作用として胸焼けはあげられていないからです。

プロペシアは男性型脱毛症の治療薬としてよく知られており、国内ではMSD社が販売元となっています。MSD社ではプロペシアに関して二十盲検比較試験と使用成績調査をおこなっているため、副作用についてはこれをチェックすることで詳しく知ることができるでしょう。

二十盲検比較試験はダブルブラインドテストとも呼ばれており、医薬品の治験に関わるすべての人が、どのような医薬品を投与するのか一切不明にしておこなう試験です。プロペシアを48週にわたって投与した結果、276例中11例(4.0%)に副作用が見られたということです。

主な副作用としては性欲の減少が3例(1.1%)、勃起機能不全が2例(0.7%)あげられています。使用成績調査の結果、943例中5例(0.5%)に副作用が見られたということです。

主な症状としてはやはり性欲の減少が2例(0.2%)あげられており、その他には肝機能障害が2例(0.2%)見られたということです。二十盲検比較試験においても、使用成績調査においても、胸焼けの報告はされていません。

プロペシアとED治療薬を併用すると胸焼けが起こるようです

プロペシアとEDの治療薬を併用していると、胸焼けが起こる可能性があるということです。EDは「Erectile Dysfunction」の略語で、日本語にすると「勃起不全」や「勃起障害」となります。

プロペシアに含まれている有効成分のフィナステリドにはジヒドロテストステロンの産生を抑制し、抜け毛のリスクを下げる効果があるのですが、副作用として性欲の減少や勃起機能不全のリスクのあるということです。そのためプロペシアとEDの治療薬を併用するようなケースもあり得ます。

EDの治療薬としてはバイアグラやシアリス、レビトラなどがよく知られていますが、それらの治療薬には陰茎海綿体平滑筋を弛緩させることで陰茎への血流を改善する効果があります。陰茎への血液流入量が増加することによって、勃起機能を回復させるという訳です。

ところが陰茎海綿体平滑筋を弛緩させるときに、稀ではあるものの陰茎海綿体平滑筋以外の平滑筋も弛緩する可能性があるということです。平滑筋は自律神経神経によって制御されている不随意筋(自分の意志では動かせない筋肉)であり、胃や食道といった消化管や血管壁に存在しています。

胃や食道にある平滑筋は、胃の内容物が逆流しないように便としての働きを有しているのですが、EDの治療薬によって胃や食道の平滑筋が弛緩すると、胃の内容物が逆流して胸焼けを起こす可能性があるのです。

プロペシア服用中の胸焼けは胃食道逆流症の可能性があります


プロペシアの服用中に胸焼けを感じるような場合、「胃食道逆流症」のサインが現れている可能性があります。胃食道逆流症は胃の内容物や胃液が逆流する疾患で、2000年以降患者数が増加傾向にあるということです。

プロペシアを用いて男性型脱毛症の治療をしている人の多くが、壮年期や中年期の男性だと思われます。壮年期や中年期にはお酒をたくさん飲む機会も多いでしょうし、運動不足でメタボリックシンドロームと診断されることもあることでしょう。

お酒をたくさん飲むと下部食道括約筋が弛緩します。下部食道括約筋は、胃の内容物や胃液が逆流しないよう、便のような働きをする筋肉ですが、下部食道括約筋が弛緩することによって、胃の内容物や胃液が逆流してしまうのです。

またメタボリックシンドロームによって皮下脂肪が増え腹圧が上がると、胃が圧迫されるためやはり胃の内容物や胃液が逆流しやすくなります。プロペシアの服用中に胸焼けが起こるようであれば、胃食道逆流症の可能性もあるということです。

(まとめ)プロペシアを飲むと胸焼けすることがある?

1.プロペシアを服用しても胸焼けすることはないとされています

プロペシアを服用したからと言って、胸焼けが起こるようなことはあまり考えられません。プロペシアの副作用には男性機能の低下などがありますが、胸焼けに関してはとくに触れられていません。

もし胸焼け起こる場合、プロペシア以外に原因があると思われます。

2.プロペシアの副作用として胸焼けが報告された前例はありません

プロペシアを服用しても、胸焼けが起こるようなことはないようです。プロペシアの国内販売元であるMSD社では二十盲検比較試験や使用成績調査をおこなっていますが、男性機能の低下などの副作用は見られたものの、胸焼けの副作用は見られませんでした。

3.プロペシアとED治療薬を併用すると胸焼けが起こるようです

プロペシアとEDの治療薬を併用した場合、稀ですが胸焼けが起こるケースもあるということです。EDの治療薬には陰茎海綿体平滑筋を弛緩させる目的があるのですが、同時に胃や食道の平滑筋も弛緩すると、胃の内容物が逆流して胸焼けが起こるのです。

4.プロペシア服用中の胸焼けは胃食道逆流症の可能性があります

プロペシアの服用中に胸焼けが起こるような場合、もしかしたら胃食道逆流症を発症しているかもしれません。胃食道逆流症は過度の飲酒やメタボリックシンドロームが原因で起こるので、プロペシアの服用中に胸焼けが見られる場合、消化器内科を受診しましょう。

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監修医情報

斎藤医師

湘南AGAクリニック
新宿本院院長 斎藤医師

経歴

  • 1994年三重大学医学部卒業
    同付属病院脳神経外科入局
  • 2001年大手美容外科勤務、院長職
  • 2009年湘南美容外科クリニック勤務
  • 2016年湘南AGAクリニック大阪院勤務
  • 2023年湘南AGAクリニック新宿本院勤務

運営者情報

運営クリニック 湘南AGAクリニック 新宿本院
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東京都新宿区西新宿6丁目3番1号 新宿アイランドウイング7階
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院長 斎藤 浩一医師