「薄毛を治療したいけど、どこに受診すればよいかわからない」という方は多いのではないでしょうか。薄毛治療ができる医療機関は、主にAGA専門クリニックと皮膚科になります。どちらでも薄毛治療は可能ですが、それぞれ特徴が異なり、薄毛の種類によって受診するべき医療機関が違ってきます。
本記事では、AGA専門クリニックと皮膚科・美容皮膚科の違い、メリット・デメリット、クリニックの選び方をご紹介します。
AGA・薄毛治療が受けられる医療機関の比較
AGAや薄毛は、AGA専門クリニック、一般皮膚科、美容皮膚科で治療が受けられます。それぞれ主な治療対象や治療法が異なります。
以下の比較表に、3つの違いをまとめました。
AGA専門クリニック | 一般皮膚科 | 美容皮膚科 | |
---|---|---|---|
治療対象となる脱毛症 | AGA・FAGA専門 | 主に円形脱毛症・粃糠性脱毛症・脂漏性脱毛症・薬剤性脱毛症など | 主にAGA・FAGA |
治療目的 | 発毛・育毛 | 現状維持 | 審美性 |
主な治療方法 | AGA内服薬・AGA外用薬・メソセラピー・自毛植毛など | 内服薬・外用薬(主に保険診療) | 主に内服薬・外用薬 |
治療費の相場 | 治療を併用するとやや高額 | 保険診療のため比較的安価 | 審美治療や付加治療はやや高額 |
診察方法 | 問診・視診・マイクロスコープ・血液検査・遺伝子検査 | 問診・視診 | 問診・視診 |
無料カウンセリングの有無 | ◎ | △ | ◎ |
オンライン診療の有無 | ◎ | △ | ◎ |
AGAを取り扱う皮膚科・美容皮膚科の特徴
一般皮膚科と美容皮膚科は、一見似ているようですが治療方法や目的が異なります。
一般皮膚科は皮膚原因による脱毛症を対象に、現状維持や皮膚疾患の治療を目的としています。美容皮膚科はAGA・FAGAをメインに、見た目の審美性を目的として治療をおこないます。一般皮膚科は保険診療を主に取り扱い、美容皮膚科は自由診療を主に取り扱っています。いずれも主となる治療方法は、薬物療法です。
しかし美容皮膚科の場合、薬物療法だけでなく注射やレーザーなどの治療を選択できる場合があり、安価なジェネリック医薬品を取り扱っていることも多い傾向です。
皮膚科・美容皮膚科のメリット
皮膚科・美容皮膚科で治療するメリットは、次のような点があげられます。
- AGA以外の薄毛・脱毛症の治療が可能
- 全国に医院が多く通いやすい
薄毛といってもAGAだけでなく、皮膚が原因で生じる脱毛症もあります。特に皮膚科では、肌トラブルが原因で起こる薄毛の治療が保険診療で受けられます。またAGA専門クリニックと比較すると数が多く、都心や地方問わず通院しやすいこともメリットです。
皮膚科・美容皮膚科のデメリット
一方で、デメリットは次のような点があげられます。
- AGAの治療実績は少ない
- 治療法の選択肢は限られる
- AGA治療の場合あくまでの現状維持にとどまる
メインは皮膚が原因で生じる脱毛症であるため、AGAの治療実績は少ないといえるでしょう。AGA治療の選択肢も、薬物療法が基本となります。内服薬・外用薬での治療となるため、その効果は現状維持にとどまることになります。したがって進行したAGAの場合は、皮膚科・美容皮膚科では大きな効果が期待できない場合があるといえます。なお一般皮膚科であっても、AGA治療は自由診療、つまり自費となるため注意が必要です。
AGA専門クリニックの特徴
AGA専門クリニックは、その名のとおりAGA及びFAGAに特化したクリニックです。基本的にはAGA・FAGAのみが治療の対象となります。ジェネリック医薬品を含めた内服薬、外用薬とともに、メソセラピーや自毛植毛などの治療を広く取り扱っています。豊富な治療方法から、要望や予算に合わせて選択が可能です。また、皮膚科だと現状維持にとどまりますが、AGA専門クリニックは発毛・育毛を目的とした治療ができるのが特徴です。
AGA専門クリニックのメリット
AGA専門クリニックで治療するメリットは、次のような点があげられます。
- AGAの専門性が高く実績が多い
- 豊富な治療法の選択肢がある
- 短期的に効果を実感しやすい
- オンライン診療に対応している
- 返金保証制度を設けている場合もある
AGAを専門にしていることから実績が豊富で、幅広い治療の選択肢があります。場合によってはいくつか治療を併用することで相乗効果が生まれ、短期的な薄毛改善効果が期待できます。来院不要のオンライン診療に対応しているクリニックも多く、利便性が高いのもメリットです。なかには効果がなかった場合の返金保証制度を設けている場合もあり、初めての治療で不安な方は、保証があることで安心して受けられるでしょう。
AGA専門クリニックのデメリット
一方で、デメリットは次のような点があげられます。
- 皮膚が原因による脱毛症は基本的に治療できない
- 併用治療をすると費用がやや高額になる
AGA専門であるため、皮膚が原因による脱毛症は治療の対象外であることが多いといえます。またAGAの併用治療は高い効果が期待できる一方で、費用はやや高額になりがちです。予算の範囲内で治療したい方は、予算と要望を医師に提示したうえで、相談しながら治療法を決定する必要があります。
症状・脱毛症によって選ぶべき医療機関
症状や脱毛症によって、受診するべき医療機関は異なります。薄毛が気になったらまずは、生じている症状からどの脱毛症に該当するのか一度考えてみましょう。原因がわからない、判断が難しい場合は医療機関を受診し、原因や脱毛症を特定することが先決です。
ここでは症状・脱毛症ごとに、選ぶべき医療機関をご紹介します。
AGA(男性型脱毛症):AGA専門クリニック
AGAは男性脱毛症と呼ばれる、進行型の薄毛です。男性の薄毛の8〜9割はAGAであるといわれています。前頭部(おでこ)と後頭部(つむじ)の髪が徐々に薄くなっていくことが特徴です。代表的な症状としては、次のようなものがあります。
- 生え際が後退し、M字のようになってきた
- つむじ周辺に透け感がでてきた
- 抜け毛が多く、髪が弱く細くなってきた
主な原因は悪玉男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストステロン)」によって、髪の成長サイクルが狂わされることです。AGAはセルフケアでの改善が難しく進行型であるため、早めのAGA専門クリニックへの受診が推奨されます。
FAGA(女性型脱毛症・びまん性脱毛症):AGA専門クリニック
FAGAとは、女性型脱毛症またはびまん性脱毛症と呼ばれる、いわゆる女性版AGAです。女性の脱毛症も、AGA専門クリニックで治療ができます。代表的な症状としては、次のようなものがあります。
- 全体的に髪のボリュームがなくなってきた
- 抜け毛が増えてきた
- 髪の毛が弱々しくなってきた
女性の体内にも、少なからず男性ホルモンがあります。基本的には女性ホルモンが優位に働いていますが、バランスが崩れて男性ホルモンの働きが強くなると、FAGAを引き起こすことがあるのです。AGAと同じく進行型であるため、専門クリニックを早めに受診するのがよいでしょう。なお、産後に薄毛になる「産後脱毛症」は、産婦人科でも治療が可能です。
円形脱毛症:AGA専門クリニック・皮膚科
円形脱毛症とは、円状に髪が抜けてしまう脱毛症のことです。部分的に髪が抜ける単発型や、全体的に髪が抜ける多発型などさまざまです。原因はまだ解明されていませんが、自己免疫の異常によるものが有力視されています。治療が可能なAGA専門クリニックもありますが、保険診療で受けるなら一般皮膚科の受診がおすすめです。
粃糠(ひこう)性脱毛症:皮膚科
粃糠性脱毛症とは、大量のフケによりかゆみと炎症が生じて髪が抜ける脱毛症のことです。主な原因は洗浄力の高すぎるシャンプーや、整髪料の洗い残しなどによる頭皮環境の悪化です。これによりフケが生じ、脱毛症を引き起こします。皮膚(頭皮)が原因の脱毛症のため、一般皮膚科への受診が適しています。
脂漏性脱毛症:皮膚科
脂漏性脱毛症とは、皮膚の皮脂過剰分泌で炎症やフケ、頭皮のべたつきを起こし、頭皮環境が悪化することで生じる脱毛症です。主な原因は、皮脂や汗などの影響で増える「マラセチア」というカビがあげられます。誰しも持っている常在菌であり、通常は問題はありませんが、増殖すると頭皮環境を悪化させてしまいます。粃糠性脱毛症と同じく皮膚(頭皮)が原因の脱毛症のため、一般皮膚科を受診しましょう。
薬剤性脱毛症:皮膚科・内科
薬剤性脱毛症とは、薬の副作用によって引き起こされる脱毛症のことです。代表的なのが抗がん剤です。抗がん剤は、髪の細胞を死滅させて髪が抜け落ちる副作用があります。ただし抗がん剤の服用を止めれば、薄毛が改善されることがほとんどです。他にも副作用として抜け毛が生じる薬剤は多々あります。薬剤性脱毛症の場合は、皮膚科もしくは内科への受診が適切です。
AGA専門クリニックの選び方のポイント
AGAやFAGAを治療するなら、AGA専門クリニックが最も適切です。しかし数あるクリニックのなかから、どのように選べばよいのでしょうか。ここでは押さえておくべき選び方のポイントを紹介します。
豊富な治療実績があるか
クリニックを選ぶうえで基準となるのが、治療実績の豊富さです。治療実績の件数は、それだけ経験や知識が豊富な医師がいることの裏付けにもなります。クリニックのホームページ等で治療実績や医師の経歴などを公開していることがあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
継続できる価格帯であるか
AGA治療は継続しておこなう必要があるため、無理なく続けられる価格帯であるかも選ぶ際のポイントです。AGA治療は自由診療であり、保険の対象外であるため全額自費となります。ジェネリック医薬品やクリニックのオリジナル治療薬など、継続できる価格帯で取り扱いがあるか確認しておきましょう。
オンライン診療があるか
AGA治療は、何度か通院が必要になります。自宅や職場の近くにクリニックがあればよいですが、なければ通院時間や交通費が負担となります。何度も通わなくてよいように、オンライン診療に対応しているクリニックがおすすめです。自宅にいながら診察が受けられるため、忙しい方でも始められやすく、続けやすいといえます。
湘南AGAクリニックの治療症例
AGA専門クリニックであれば、最短3ヵ月で治療の効果が実感できます。
ここでは当院での実際のAGA治療の症例をご紹介します。
AGA内服薬治療の症例(6ヵ月後)
施術の説明:内服薬は体の内側からAGAの進行を止め、発毛しやすい環境に体を整え、外用薬で直接、毛根に発毛促進を働きかける治療方法です。
施術の副作用(リスク):内服開始から1~2ヵ月は初期脱毛が見られることがあります。また、発赤、痒み、発疹などお肌のトラブルなどが生じることがあります。
施術の価格:1,800円~108,900円
ダブルマトリックス+内服薬・外用薬の症例(3ヵ月後)
施術の説明:内服薬は体の内側からAGAの進行を止め、発毛しやすい環境に体を整え、外用薬で直接、毛根に発毛促進を働きかける治療方法です。
施術の副作用(リスク):内服開始から1~2ヵ月は初期脱毛が見られることがあります。また、発赤、痒み、発疹などお肌のトラブルなどが生じることがあります。
施術の価格:13,030円~70,400円
施術の説明:自身の健康な毛包組織を採取し粉砕機で非常に小さく粉にします。これを溶かした懸濁液を治療部位に注入・散布する治療方法になります。
施術の副作用(リスク):施術に伴い、赤み、熱感、初期脱毛、切れ毛、抜け毛、施術範囲のざ瘡の悪化、コメド、毛嚢炎、膨隆、色素沈着、点状出血、内出血、腫脹、灼熱感、瘢痕が生じることがあります。
施術の価格:252,590円
自毛植毛+内服薬の症例(12ヵ月後)
施術の説明:内服薬は体の内側からAGAの進行を止め、発毛しやすい環境に体を整え、外用薬で直接、毛根に発毛促進を働きかける治療方法です。
施術の副作用(リスク):内服開始から1~2ヵ月は初期脱毛が見られることがあります。また、発赤、痒み、発疹などお肌のトラブルなどが生じることがあります。
施術の価格:1,800円~108,900円
施術の説明:薄毛になりにくい後頭部・側頭部の毛根をに採取し、前頭部や頭頂部の薄くなった部分に移植する手術です。移植した毛髪は薄毛になりにくい性質を保ったまま定着し、一生涯、生え変わり続けます。
施術の副作用(リスク):施術に伴い、痛み、赤み・熱感、初期脱毛、切れ毛・抜け毛、つっぱり感、感覚の鈍さ、施術範囲のざ瘡の悪化、コメド、毛嚢炎、膨隆、色素沈着、点状出血、内出血、腫脹、灼熱感、瘢痕が生じることがあります。
施術の価格:360,000円~2,160,000円
AGA治療ならAGA専門クリニックへ
しっかり発毛・育毛効果を実感してAGAを改善するなら、AGA専門クリニックがおすすめです。皮膚科でも治療は受けられますが、内服薬を用いた治療が基本となり、効果は現状維持にとどまります。AGA専門クリニックであれば、幅広い治療方法のなかから、希望や予算に合わせた最適な治療を選択できるでしょう。
湘南AGAクリニックでは、内服薬・外用薬はもちろん、メソセラピーや自毛植毛などの幅広いAGA治療を取り扱っています。豊富な治療実績と治療方法に加え、AGA治療に特化した医師が、患者さまに合った治療法を提案いたします。無料カウンセリング、オンライン診療も可能ですので、薄毛が気になったらぜひ当院にご相談ください。