AGAの原因としてストレスがあげられることがあるかもしれません。実際のところ、直接的な関係はあるのでしょうか。ここではAGAとストレスの関係性、また治療薬のフィナステリドへの影響などについてご紹介します。

ストレスが直接AGA発症の原因とはなりにくい

ストレスによってAGA(男性型脱毛症)の治療薬であるフィナステリド錠の効果が左右するようなことはありませんし、直接発症の原因とはならないとされています。それでもなお、ストレスはAGA発症のリスクファクター(危険因子)となり得ます。

どういうことかというと、ストレスによって直接AGAを発症する訳ではありませんが、ストレス状態が継続することによって、AGAの進行を早めてしまうリスクがあるということです。

私たちの生命活動は自律神経の働きによって保たれています。自律神経は、交感神経と副交感神経の2つから成り立つ神経です。

交感神経は車でいうところのアクセルの働きを司り、副交感神経は同じくブレーキの働きを司っています。日中アクティブになるときにはアクセルを踏み(交感神経が優位になり)、夜間にリラックスするときにはブレーキを踏む(副交感神経が優位になる)という訳です。

夜間には細胞が分裂することによって、身体の修復がおこなわれるため、副交感神経を優位にする必要があります。ところがストレス状態が継続すると、交感神経が優位になり、それによって細胞の分裂が妨げられると、毛母細胞の分裂も滞り、結果として男性型脱毛症の進行を早めてしまうのです。

そもそもAGAの原因とは?

AGAの主な原因は、男性ホルモンの一つであるテストステロンと5αリダクターゼという酵素が結合して作られるDHT(ジヒドロテストステロン)です。DHTが毛母細胞の働きを妨げるため、髪の成長を止めてしまいます。

進行を止める薬の主成分として、髪の毛の維持や薄毛の予防をする治療薬によく含まれるフィナステリドがあげられます。このフィナステリドは5αリダクターゼを抑制しDHT自体の発生を抑えることで、ヘアサイクルの乱れを改善、AGAの進行を止めることができるのです。
AGAとは何か詳しくみる
また、このAGAの進行を食い止める治療薬の代表的な成分としてフィナステリドがあげられます。

AGA治療薬のフィナステリドはストレス状態で服用して問題ない


AGA治療薬のフィナステリド錠をストレスがある状態で服用すると、その効果が減少するなどと言われることがありますが、ストレスがあるときにフィナステリド錠を服用したからと言って、その効果が減少するようなことはありません。なぜならフィナステリド錠の効果が精神状態によって左右されることはないからです。

国内で用いられている代表的なフィナステリド錠としてはプロペシアがよく知られていますが、プロペシアの国内販売元であるMSD株式会社の添付文書には、ストレスについてなんら触れられていません。そもそもプロペシアのようなフィナステリド錠は、服用に際しての制約がとても少ないことで知られています。

一般的な医薬品の場合、服用のタイミングをしていされることが多いですが、フィナステリド錠は1日に1錠服用することを忘れなければ、朝に服用しても夜に服用しても構いません。また食事の後に服用しなければならないや、食事の後に服用しなければならないといった制限もありません。

さらに一般的な医薬品を服用する場合、お茶や牛乳、アルコールなどを避けるよう指導されますが、フィナステリド錠にはそのような制約すらないのです。ましてやストレスという精神的な要因によって、フィナステリド錠の効果が妨げられるようなことはないのです。

ストレス以外のAGA(男性型脱毛症)のリスクファクター

AGAというと遺伝が原因だと思われる方も多いと思いますし、実際に男性型脱毛症の8割が遺伝だとする説もあります(割合に関しては諸説あります)。ただAGAの
リスクファクターとなると、実に多岐に及んでいるのが実情のようです。

ストレスはもちろんAGAのリスクファクターとなり得ますし、その他にも血行不良や運動不足、乱れた食習慣や生活習慣などがあげられます。中でも血行不良は特に大きなリスクファクターになるとされています。

なぜなら血液が全身の隅々に酸素や栄養、白血球などを送り届けているからです。そのため血液の循環が悪くなった場所には、栄養状態の低下や、免疫機能の低下が見られることとなります。

では頭皮への血液循環が悪くなった場合、どのようなことが起こるのでしょう。まず髪の毛は毛母細胞が分裂することによって成長することを覚えておきましょう。毛母細胞は毛乳頭から血液(栄養)を受け取ることで、太く・強く成長するのです。

頭皮への血液循環が悪くなると、毛乳頭が毛細血管から血液(栄養)を受け取りにくくなってしまいます。その結果として髪の毛が成長するために十分な量の栄養を毛母細胞に送り届けられなくなるのです。

また頭皮への血液循環が滞ると、頭皮の免疫機能が低下します。その結果として外部の刺激から頭皮を守ることができなくなり、頭皮環境が悪化して、抜け毛のリスクが高くなってしまうことも考えられます。

ストレスによる薄毛や抜け毛を予防する方法

ストレスによりAGAが進行やすくなってしまうことについてご紹介しましたが、具体的にはどのように予防していくべきなのでしょうか。ここでは対策方法についてご紹介します。

生活習慣を見直す

偏った食生活や睡眠不足、運動不足などの生活習慣の乱れは、血行不良の原因となり頭皮環境が悪化します。髪の毛の成長が妨げられ、抜け毛や薄毛のリスクを高めます。
睡眠は1日6時間以上、そして適度な運動を心がけ、規則正しい生活を送りましょう。
また、髪の毛の成長にはビタミンB群やタンパク質、亜鉛などがおすすめです。1日3食、バランスよく栄養を摂取しましょう。

自律神経を整える

前述したとおり、ストレスが直接AGAを発症する訳ではありませんが、ストレスにより自律神経が乱れた状態が継続することによって、男性型脱毛症の進行を早めてしまうリスクがあります。そのため、自分なりのストレス解消法を見つけることが大切です。
人と喋ったり、映画鑑賞をしたり、適度な運動をすることもストレスの解消につながります。ストレスが解消されることで自律神経が整い、頭皮環境の改善が期待できます。

適切なヘアケアをおこなう

シャンプーなどのヘアケア用品を見直すことで、頭皮環境を整えることもできます。肌にあったものを使用したり、育毛剤や育毛シャンプーを活用することで、抜け毛や薄毛などの改善につながります。
市販のシャンプーを使用する際は、アミノ酸系やベタイン系のシャンプーを選ぶと髪の毛や頭皮へのダメージを抑えられるでしょう。

AGAの主な治療方法

ストレスの解消以外に根本的なAGA治療方法をご紹介します。

AGA治療薬

AGA治療薬は最も一般的な治療方法です。治療薬は大きく2種類に分けられ「抜け毛を予防するための薬」と「発毛を促進するための薬」に分けられます。AGAの進行レベルや、髪や肌の状態に合わせて処方されます。
効果を実感するまでには最低でも3ヶ月、多くの方が効果を実感するのは6ヶ月程度と、服用の継続が重要となります。
AGA治療薬について詳しくみる

注入治療(毛髪再生メソセラピー)

AGAの注入治療とは、手術をおこなうことなく、自身の健康な毛包組織を採取し治療部位に注入・散布することで、発毛促進・毛髪改善の効果が得られる治療方法です。必要な成分を直接頭皮から浸透させられるため、効果が高く、短期間で発毛を実感できます。
毛髪再生メソセラピ―について詳しくみる

自毛植毛

自毛植毛とは、自分の後頭部と側頭部から採取した元気な毛を、薄毛部分に移植する治療方法です。髪を成長させる組織ごと採取し成長させるため、半永久的な効果を実感できます。
自毛植毛について詳しくみる

AGAの診断は医師とのカウンセリングがおすすめ

薄毛の原因がAGAなのか、ストレスをはじめとしたものなのかについては医師とのカウンセリングが有効です。湘南AGAクリニックでは無料カウンセリングをおこなっておりますので、お気軽にご相談ください。
また、湘南AGAクリニックの薄毛・AGA診断もございますので、まずは下記よりセルフチェックをおこなってみてください。
湘南AGAクリニックの薄毛・AGA診断(セルフチェック)

まとめ

ここまでストレスとAGAの関係についてご紹介いたしました。

あらためて、ストレス状態が昂じているときにフィナステリド錠を服用したからと言って、フィナステリド錠の効果を左右するようなことはありません。なぜならフィナステリドの作用機序にストレスはかかわっていないからです。そのため、フィナステリド錠は、ストレスを感じている状態で服用しても問題ありません。

しかし、ストレス自体がAGAの原因となるわけではありませんが、ストレス状態が継続すると自律神経のバランスが乱れ、髪の毛の健全な成長を妨げます。つまりストレスは男性型脱毛症のリスクファクター(危険因子)となるのです。

適切なカウンセリングと治療を行い、薄毛の改善を目指しましょう。

薄毛でお悩みの方へ湘南AGAクリニックのAGA治療・薄毛治療

監修医情報

斎藤医師

湘南AGAクリニック
新宿本院院長 斎藤医師

経歴

  • 1994年三重大学医学部卒業
    同付属病院脳神経外科入局
  • 2001年大手美容外科勤務、院長職
  • 2009年湘南美容外科クリニック勤務
  • 2016年湘南AGAクリニック大阪院勤務
  • 2023年湘南AGAクリニック新宿本院勤務

運営者情報

運営クリニック 湘南AGAクリニック 新宿本院
住所 〒160-0023
東京都新宿区西新宿6丁目3番1号 新宿アイランドウイング7階
お問い合わせ 0120-548-911
院長 斎藤 浩一医師