フィナステリドとストレスは直接関係ないとされています
フィナステリドの効果に関して、ストレスが直接的に影響を与えるようなことはないようです。というのもフィナステリドには男性型脱毛症の進行を抑制する働きがあるからです。
男性型脱毛症(AGA:Androgenetic Alopecia)の原因として5α-リダクターゼの存在があげられていますが、フィナステリドには5α-リダクターゼの働きを阻害し、抜け毛を予防する効果があります。ストレスによってフィナステリドの働きが妨げられるようなことはありません。
そのためストレス状態にあるときにフィナステリド錠を服用したからと言って、フィナステリドの効果を左右するようなことはないのです。
フィナステリド錠はストレス状態で服用しても大丈夫です
フィナステリド錠をストレスがある状態で服用すると、その効果が減少するなどと言われることがありますが、ストレスがあるときにフィナステリド錠を服用したからと言って、その効果が減少するようなことはありません。なぜならフィナステリド錠の効果が精神状態によって左右されることはないからです。
国内で用いられている代表的なフィナステリド錠としてはプロペシアがよく知られていますが、プロペシアの国内販売元であるMSD株式会社の添付文書には、ストレスについてなんら触れられていません。そもそもプロペシアのようなフィナステリド錠は、服用に際しての制約がとても少ないことで知られています。
一般的な医薬品の場合、服用のタイミングをしていされることが多いですが、フィナステリド錠は1日に1錠服用することを忘れなければ、朝に服用しても夜に服用しても構いません。また食事の後に服用しなければならないとか、食事の後に服用しなければならないといった制限もありません。
さらに一般的な医薬品を服用する場合、お茶や牛乳、アルコールなどを避けるよう指導されますが、フィナステリド錠にはそのような制約すらないのです。ましてやストレスという精神的な要因によって、フィナステリド錠の効果が妨げられるようなことはないのです。
ストレスは男性型脱毛症のリスクファクターにはなります
ストレスによって男性型脱毛症の治療薬であるフィナステリド錠の効果が左右するようなことはないのですが、それでもなおストレスは男性型脱毛症のリスクファクター(危険因子)となり得ます。
どういうことかというと、ストレスによって直接男性型脱毛症を発症する訳ではないのですが、ストレス状態が継続することによって、男性型脱毛症の進行を早めてしまうリスクがあるということです。
私たちの生命活動は自律神経の働きによって保たれています。自律神経は、交感神経と副交感神経の2つから成り立つ神経です。
交感神経は車でいうところのアクセルの働きを司り、副交感神経は同じくブレーキの働きを司っています。日中アクティブになるときにはアクセルを踏み(交感神経が優位になり)、夜間にリラックスするときにはブレーキを踏む(副交感神経が優位になる)という訳です。
夜間には細胞が分裂することによって、身体の修復がおこなわれるため、副交感神経を優位にする必要があるのです。ところがストレス状態が継続すると、交感神経が優位になりっぱなしになります。
それによって細胞の分裂が妨げられると、毛母細胞の分裂も滞り、結果として男性型脱毛症の進行を早めてしまうのです。
ストレス以外にも男性型脱毛症のリスクファクターはあります
男性型脱毛症というと遺伝が原因だと思われる方も多いと思いますし、実際に男性型脱毛症の8割が遺伝だとする説もあります(割合に関しては諸説あります)。ただ男性型脱毛症のリスクファクターとなると、実に多岐に及んでいるのが実情のようです。
ストレスももちろん男性型脱毛症のリスクファクターとなり得ますし、その他にも血行不良や運動不足、乱れた食習慣や生活習慣なども男性型脱毛症のリスクファクターとなり得ます。中でも血行不良は男性型脱毛症にとって大きなリスクファクターになるとされています。
なぜなら血液が全身の隅々に酸素や栄養、白血球などを送り届けているからです。そのため血液の循環が悪くなった場所には、栄養状態の低下や、免疫機能の低下が見られることとなります。
では頭皮への血液循環が悪くなった場合、どのようなことが起こるのでしょう。まず髪の毛は毛母細胞が分裂することによって成長することを覚えておきましょう。毛母細胞は毛乳頭から血液(栄養)を受け取ることで、太く・強く成長するのです。
頭皮への血液循環が悪くなると、毛乳頭が毛細血管から血液(栄養)を受け取りにくくなってしまいます。その結果として髪の毛が成長するために十分な量の栄養を毛母細胞に送り届けられなくなるのです。
また頭皮への血液循環が滞ると、頭皮の免疫機能が低下します。その結果として外部の刺激から頭皮を守ることができなくなり、頭皮環境が悪化して、抜け毛のリスクが高くなってしまうのです。
(まとめ)フィナステリドの効果はストレスに左右される?
結論から言うと、ストレス状態が昂じているときにフィナステリド錠を服用したからと言って、フィナステリド錠の効果を左右するようなことはありません。なぜならフィナステリドの作用機序にストレスはかかわっていないからです。
フィナステリド錠は、ストレスを感じている状態で服用しても大丈夫です。フィナステリド錠は医薬品の中でもとくに服用に際しての制約が少なく、お茶で飲んでも牛乳で飲んでも、飲酒後に飲んでも大丈夫です。ストレスでその効果が左右されることはありません。
ストレス自体が男性型脱毛症の原因となるわけではありませんが、ストレス状態が継続すると自律神経のバランスが乱れ、髪の毛の健全な成長を妨げます。つまりストレスは男性型脱毛症のリスクファクター(危険因子)となるのです。
ストレス以外にも、男性型脱毛症のリスクファクターとしては血行不良や運動不足など、さまざまな要因があげられています。中でも血行不良は髪の毛の成長を阻害することから、男性型脱毛症の大きなリスクファクターとなっています。