プロペシアの服用で体重増加が見られるとは考えにくいです


プロペシアを服用して体重増加がみられたというケースもあるようですが、プロペシアの服用によって体重が増加するとは考えにくいです。なぜならプロペシアの添付文書には体重増加の副作用は記されていないからです。

可能性としては男性ホルモンのバランスの乱れが考えられますが、極めて稀なケースと思われます。体重増加にはその他の原因があると考えるのがよいでしょう。

プロペシアの服用で体重増加が見られるとは考えにくいです

プロペシアは男性型脱毛症(AGA:Androgenetic Alopecia)の治療に用いられる医薬品です。化学的に製造された医薬品には副作用が付きものですが、プロペシアの副作用に体重増加はありません。

プロペシアに含まれているフィナステリドという有効成分には、5α-リダクターゼと呼ばれる還元酵素の分布を抑制する働きがあります。

5α-リダクターゼは、男性ホルモンであるテストステロンがより強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロンへと変化するのを助ける触媒となります。

ジヒドロテストステロンがアンドロゲンレセプター(男性ホルモン受容器)と結びつくことで、抜け毛のリスクが高くなるのですが、フィナステリドによって5α-リダクターゼの分泌が阻害されれば、抜け毛の量を減らし、薄毛の改善効果が期待できるのです。

つまりフィナステリドは男性ホルモンのバランスに働きかけるということも言えます。

国内では発症例が見られないのですが、海外では乳房が女性化したり、乳がんを発症したりするケースもあるようです。これは男性ホルモンの量が減少し、女性ホルモンの比率が高くなったことが原因と考えられています。

また女性には皮下脂肪型の肥満が多いことから、ホルモンバランスの乱れによって体重が増える可能性がないとは言い切れません。ただ国内では有意なデータがまだありません。

プロペシアの服用で体重減少が起こったら要注意です

プロペシアに限った話ではありませんが、化学的に製造された医薬品には副作用が付きものです。プロペシアには重大な副作用として肝機能障害があります。

日本での発症例はまだ見られないものの、海外ではプロペシアを服用することによって、肝機能障害を発症したケースが報告されています。なぜそのようなことが起こるかというと、肝臓が体内の解毒機関だからです。

医薬品は、効果を発する場所にとってはありがたいものです。しかしそれ以外の場所にとっては有害となることもあり、そして有害なものは肝臓の機能によって解毒されるわけです。

肝臓の厄介なところは「沈黙の臓器」などと呼ばれるように、少々の不調があっても自覚症状として現れない点です。そのためいざ自覚症状が現れた時には重篤な状態に陥っていることも少なくありません。

肝機能障害の初期に風邪のような症状がみられるケースもあるのですが、そのほとんどは風邪として見過ごされてしまいます。

そのためプロペシアを服用している間は、定期的に健康診断や血液審査を行うことが重要なのです。

もしプロペシアを服用しているときに体重の減少や食欲の低下、全身の倦怠感や疲労感などが現れた場合、速やかに医療機関を受診しましょう。

プロペシアには男性機能の低下などの副作用もあります


プロペシアの副作用としてよくみられるのが男性機能の低下です。プロペシアの販売元であるMSDによると、48週にわたる二十盲検比較試験の結果、1.1%に性欲の減退が、0.7%に勃起不全が見られたということです。

また頻度は不明ながら蕁麻疹や発疹が現れたり、かゆみが現れたりするケースもあるということです。

その他の副作用としては、やはり頻度は不明ながら睾丸痛、精液の質の低下、無精子症などもあげられています。

海外ではポストフィナステリド症候群と言って、プロペシアの服用をやめてもプロペシアの副作用が続いたり、プロペシアの服用をやめて数ヶ月してからプロペシアの副作用のような症状が現れたりすることも報告されています。

アメリカでは1997年にプロペシアを男性型脱毛症の治療薬とする許可がなされていますが、日本では2005年に厚生労働省の認可が下りています。そのため今後の経緯を注意深く見守る必要がありそうです。

いずれにせよプロペシアの服用は医師の指導下で行うことが重要です。インターネットでもプロペシアの購入は可能ですが、副作用が起こった場合自己責任となるので注意しましょう。

(まとめ)プロペシアを飲むと体重増加が見られる?

1.プロペシアの服用で体重増加が見られるとは考えにくいです

プロペシアの添付文書には体重増加といった副作用は記されていません。

症例は少ないものの男性ホルモンのバランスが乱れることで、体重増加が見られない訳ではないようです。

2.プロペシアの服用で体重増加が見られるとは考えにくいです

プロペシアに含まれているフィナステリドは男性ホルモンのバランスに働きかけるので、ホルモンバランスの乱れによって体重増加が起こる可能性がなくはありません。

ただ極めて稀なケースということです。

3.プロペシアの服用で体重減少が起こったら要注意です

プロペシアの副作用としては肝機能障害が報告されています。プロペシアを服用して体重減少がみられる場合、肝機能障害が進行している可能性もあります。

そのような場合は速やかに医療機関を受診しましょう。

4.プロペシアには男性機能の低下などの副作用もあります

プロペシアには肝機能障害以外にも男性機能低下の副作用があるそうです。

また頻度は不明ながら睾丸痛や精子の異常も報告されています。プロペシアの服用は専門医のもとで行いましょう。

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監修医情報

斎藤医師

湘南AGAクリニック
新宿本院院長 斎藤医師

経歴

  • 1994年三重大学医学部卒業
    同付属病院脳神経外科入局
  • 2001年大手美容外科勤務、院長職
  • 2009年湘南美容外科クリニック勤務
  • 2016年湘南AGAクリニック大阪院勤務
  • 2023年湘南AGAクリニック新宿本院勤務

運営者情報

運営クリニック 湘南AGAクリニック 新宿本院
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東京都新宿区西新宿6丁目3番1号 新宿アイランドウイング7階
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院長 斎藤 浩一医師