プロペシアと便秘には関係性がないようです


はじめに結論から言うなら、プロペシアと便秘には明確な因果関係がありません。プロペシアも化学的に製造された医薬品である以上副作用のリスクがありますが、2019年現在便秘の副作用は報告されていません。

プロペシアに含まれている有効成分であるフィナステリドは男性ホルモンにアプローチすることで抜け毛を予防しますが、それにともなって胃腸症状の見られるような人はあまりいないようです。

もちろんプロペシアを服用していて便秘になるケースがない訳ではないでしょう。

ただその場合はプロペシア以外に便秘の原因があると考えた方が合理的です。

プロペシアを服用して便秘になることは考えにくいです

結論から言うと、プロペシアの服用と便秘との間には明確な因果関係はないようです。プロペシアの販売元であるMSDの添付文書には男性機能や肝臓、皮膚症状への言及はあるものの、胃腸の機能に関する言及はなされていません。

ではなぜプロペシアの服用によって便秘になるという話が流れたのでしょうか。理由としては2つのことが考えられます。

1つは「風が吹けば桶屋が儲かる」といった論法によるものです。プロペシアの副作用としては肝機能障害があげられていますが、肝臓の機能が低下すれば身体の免疫力も低下するため、結果として便秘になる「リスクが高くなる」ということも言えるかもしれません。

もう1つは医学的素養のない人による、男性型脱毛症に関する医学的根拠のない情報をもととしている可能性です。

実際「プロペシア 便秘」と検索した場合、医学的根拠を示したサイトは表示されません。

プロペシアの販売元であるMSDの実験によって、便秘の副作用は現れていないため、プロペシアと便秘に関する医学的根拠のある説はないと言えるでしょう。

プロペシアの服用を開始してから便秘になったというのであれば、プロペシア以外の原因を探した方がよいと言えます。

便秘の種類によって対処法は異なります


プロペシアを服用中に便秘になるケースもあると思いますが、それはプロペシアが原因となっている訳ではありません。では何が原因となっているのでしょう。

それを理解するためには、便秘のタイプについて知っておく必要があります。私たちが一般的に便秘といった場合、それは「機能性便秘」を指すケースがほとんどです。

機能性便秘以外に器質性便秘と呼ばれるタイプの便秘もありますが、器質性便秘は病気や腸管の形状異常によって起こるものであり、個人で解決することは困難です。

機能性便秘は排便習慣や運動習慣が原因となって起こるタイプの便秘であり、個人でも対処が可能です。

機能性便秘には大きく分けて、弛緩性便秘・けいれん性便秘・直腸性便秘の3タイプがあります。弛緩性便秘は高齢者や女性に見られやすく、運動不足や筋力の低下による腹圧の低下が原因となります。

けいれん性便秘はストレスが引き金となって起こり、便の形状がウサギのフンのように、コロコロと丸くなるのが特徴です。

直腸性便秘は習慣性便秘とも呼ばれており、便意を感じた時にトイレに行けなかったり、朝十分なトイレタイムを設けられなかったりすることで起こります。

弛緩性便秘がみられる場合、食物繊維をたくさん摂るようにするとよいでしょう。食物繊維が消化物を膨張させ、腸管を刺激して便意を促してくれます。ただし直腸性便秘の場合、食物繊維の摂りすぎは逆効果です。

水分をしっかりと摂って、まずは直腸内の便を排出することが先決です。その上で乳酸菌やビフィズス菌を摂取し、腸内環境を改善しましょう。

プロペシアを服用すると一時的に抜け毛が増えるケースもあります

プロペシアの服用後、一時的に抜け毛の増えることもあります。せっかく薄毛の治療薬を飲んでいるのに抜け毛が増えると驚かれることでしょう。

しかしこれは「初期脱毛」と言って、髪の毛が生え換わる1つのサインです。そのため安心して、その後経過を待ちましょう。

プロペシアの有効成分であるフィナステリドには、薄毛のリスクファクターとなる5α-リダクターゼの働きを阻害する作用があります。

5α-リダクターゼはテストステロンがより強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロンへと変化する際に、触媒としての役目を果たします。

ジヒドロテストステロンは有害なサイトカインの一種である「TGF-β」を産生し、抜け毛のリスクを高めるのです。このTGF-βの産生は、フィナステリドによって防ぐことができます。

こうして髪の毛は十分に成長してから抜け落ちるのです。フィナステリドの働きによって力強い髪の毛が生えてくれば、弱い髪の毛が押し出されて抜けます。

こうして健康的な毛穴が増えることで、徐々に薄毛は改善すると言えるでしょう。

(まとめ)プロペシアを飲むと便秘になるって本当?

1.プロペシアと便秘には関係性がないようです

プロペシアには副作用がありますが、その中に便秘は含まれていません。

プロペシアの服用中に便秘になったのであれば、プロペシア以外が原因となっていると考えた方が合理的です。

2.プロペシアを服用して便秘になることは考えにくいです

プロペシアは男性型脱毛症の治療薬であり、その副作用に便秘は報告されていません。

プロペシアの服用を開始してから便秘になったのであれば、その他の原因を探すべきでしょう。

3.便秘の種類によって対処法は異なります

便秘には、弛緩性便秘・けいれん性便秘・直腸性便秘などがあります。

便秘を改善するためには食習慣を見直したり適度に運動をしたり、ストレスをコントロールしたりすることが重要です。

4.プロペシアを服用すると一時的に抜け毛が増えるケースもあります

プロペシアを服用してしばらくすると、一時的に抜け毛の量が増えるケースもあります。

それは初期脱毛と言って、髪の毛が増える前兆でもあるので、心配する必要はありません。

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監修医情報

斎藤医師

湘南AGAクリニック
新宿本院院長 斎藤医師

経歴

  • 1994年三重大学医学部卒業
    同付属病院脳神経外科入局
  • 2001年大手美容外科勤務、院長職
  • 2009年湘南美容外科クリニック勤務
  • 2016年湘南AGAクリニック大阪院勤務
  • 2023年湘南AGAクリニック新宿本院勤務

運営者情報

運営クリニック 湘南AGAクリニック 新宿本院
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東京都新宿区西新宿6丁目3番1号 新宿アイランドウイング7階
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院長 斎藤 浩一医師