SPECIAL特集記事
再生治療?自毛植毛?マイクロスコープ診断でわかる治療の分かれ道

AGA治療は「選び方」で結果が変わります
AGA(男性型脱毛症)の治療には薬治療の他に「再生治療」と「自毛植毛」という2つの選択肢があります。
しかし実際には、「どちらを選ぶべきかわからない」「植毛しないとダメなのか」と迷われる方も少なくありません。特に生え際は判断が難しく、治療選択を誤ると満足度に大きな差が出る部位です。
今回は、マイクロスコープによる診断を基準にした“適応の考え方”を軸に、再生治療と自毛植毛、それぞれが向いているケースを解説します。
AGA治療の選択を左右する「マイクロスコープ診断」とは

再生治療が向いている人の特徴
マイクロスコープによる所見の特徴

再生治療(毛髪再生注射、メソセラピー、フォリックスレーザーなど)が適応となるのは、次のような状態が確認できる場合です。
- ✔毛根が比較的しっかり残っている
- ✔毛の本数は減っているが、細い毛が確認できる
- ✔毛が細くなり、ハリ・コシが低下している状態
特に、これまでAGA治療をほとんど行っていない方の場合、いきなり自毛植毛を行うのではなく、再生治療から段階的に進めるケースが多くなります。
期待される効果と治療の限界
症例写真で見る再生治療

自毛植毛が向いている人の特徴
マイクロスコープによる所見の特徴

自毛植毛が適応となるのは、次のようなケースです。
- ✔マイクロスコープで確認しても毛根の数がかなり少ない
- ✔毛根がほとんど残っていない部位がある
- ✔再生治療を一定期間(例:1年)行っても改善が見られなかった
- ✔見た目の変化をしっかり出したいと考えている
このような場合、再生治療では十分な効果が得られにくく、自毛植毛の方が適応となる可能性が高くなります。
期待される効果
自毛植毛は、「生え際のラインを明確に再現したい」「後退した生え際を物理的に狭くしたい」といった場合に適しています。
毛根が存在しない部位にも毛を移植できるため、見た目の変化を実感しやすい治療法といえます。
症例写真で見る自毛植毛

段階的に考えるAGA治療と例外パターン
AGA治療において、すべての方に当てはまる“絶対的な正解”は存在しません。
一般的には、
①毛根が残っている部位は再生治療から開始
②効果が乏しい場合に自毛植毛を検討
という段階的アプローチが推奨されます。
ただし、進行度が非常に高い場合 マイクロスコープ上、毛根がほとんど確認できない場合 最初から確実な変化を求める場合には、初期段階から自毛植毛を選択することもあります。
治療方針は、進行状況と「どの程度改善したいか」という患者さまのイメージをすり合わせて決定することが重要です。
薬物治療の役割と限界

フィナステリドやミノキシジルなどの薬物治療は、AGA治療の基本となる選択肢です。ただし、生え際に関しては、薬だけで明確な改善を実感できる方は多くありません。
薬物治療の役割は、髪を増やすというよりも進行を抑え、現状を維持することと考えるのが現実的です。
ボリュームアップや生え際の改善を目指す場合は、再生治療や自毛植毛を適応に応じて組み合わせることが、結果につながりやすくなります。
迷ったときこそ専門医への相談を

「再生治療から始めるべきか」「最初から自毛植毛を選ぶべきか」この判断は、自己判断では非常に難しいものです。
実際にクリニックでマイクロスコープ診断を行うことで、「再生治療の適応があるのか」「自毛植毛が必要な状態なのか」を客観的に確認することができます。
AGA治療で後悔しないためにも、迷われている方は一度専門医による診断を受け、適切な治療選択を検討してみてください。
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