SPECIAL特集記事
【植毛1年後】傷跡(瘢痕組織)への植毛は成功したのか?ポイントと最終結果を徹底公開!
2025年12月13日

傷跡への植毛の必要性と課題
今回は通常の皮膚組織とは異なる、傷跡(瘢痕組織)に対する植毛手術の症例のご紹介です。一般的な植毛手術とは異なり、瘢痕組織(傷跡)への植毛は、いくつかの特別なリスクと重要な注意点を事前に把握しておく必要があります。
この特集では、実際に30代男性に対して行われた傷跡への植毛手術のプロセス、懸念されたリスク、そして術後1年後の最終的な結果と考察を、写真比較を通じて詳しく解説します。
1.傷跡への植毛で抑えるべき3つの重要ポイント
POINT 01

傷跡への植毛手術を検討する際、成功率を高め、予期せぬ結果を避けるために特に注意が必要な、以下の3つのポイントを抑えておく必要があります。
1. 定着率の低下
傷跡部分への植毛は、通常の健康な皮膚と異なり、定着率が若干下がるというリスクが挙げられます。これは、植え付けた髪の毛がなかなかうまく定着しない可能性が高くなることを意味します。瘢痕組織は血流や組織の構造が通常皮膚と異なるため、定着に影響を及ぼしやすいと考えられます。
2. 毛流れの変化(くせっ毛になりやすさ)
傷跡に生えてくる毛は、通常の植毛手術で生える毛流れと異なり、若干くせっ毛になりやすいという特徴があります。これは、瘢痕組織(傷跡部分)の皮膚が非常に硬い結合組織で構成された皮膚組織であるためです。髪の毛が、この硬い組織を突き抜けるような形で生えてくる際に、どうしても強い癖が出てしまう可能性が高くなります。
3. 手術の適否判断と事前許可
患者様が過去に良性腫瘍の切除など、何かしらの手術を行っている場合、その傷跡部分に再び手を出すことが許されない可能性も存在します。そのため、植毛手術を行って良いのか、傷をつけて良いのかという判断基準が非常に重要になります。具体的には、形成外科の医師に、腫瘍の性質などに問題がないかを確認してもらい、植毛手術をしても良いという手術許可をもらうことが求められます。
2. 症例紹介:30代男性、1000グラフトの植毛の詳細
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今回の症例は、30代男性に対して1000グラフトの植毛手術を実施しました。
• 傷跡の詳細: 患者様の右額体(うたい)部分には、以前に形成外科で良性腫瘍の切除術を行った際にできた傷跡が残っていました。術前の写真を見ると、白いライン上に縫合した部分が残り、白いラインで囲まれた薄く皮膚の色味が違う部分として確認できます。
• 手術の必要性: 患者様が希望するM字部分をしっかりと埋めるためには、この白いライン状の傷跡部分にも植毛を施さねばならない状況でした。
• 事前対応: 手術に際し、先に述べたような定着率の低さや毛流れの変化のリスクを考慮するとともに、実際に形成外科の医師に手術の許可をもらうための確認を行いました。腫瘍の性質に問題がないことを確認し、無事に手術許可が降りたため、1000グラフトの手術を予定通り実施しました。
3. 術後1年後の結果と考察:リスクとの比較
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術後1年後の経過写真を見ると、以下の結果が確認されました。
1. 全体的な結果
手術前と比較して、ヘアラインが明らかに前進していることが確認できます。手術結果としては大枠で非常に定着率も良く、当初懸念していたほどの定着率の低さも見られませんでした。結果として、ご本人様も非常に満足されており、手術経過には全く問題がなかったと判断されています。
2. 傷跡部分の定着率と毛流れの詳細な考察
問題の傷跡部分(右額体)を拡大して手術前後の写真を横並びで比較すると、以下の傾向が見られました。
• 定着率: 若干アップにして見た際に、傷跡の部分が他の部分に比べて若干定着率が悪かった可能性が示唆されます。
• 毛の癖: 毛の根元部分を見ると、**若干の癖(くせ)**がついていることがわかります。これは、傷跡(瘢痕)部分が硬い結合組織でできているため、髪の毛が生えてくる際に強い癖が出やすいという、事前懸念点が発現したものと考えられます。
3. 左右の比較
術後1年後の写真において、傷跡のない左額体と傷跡がある右額体を比較すると、違いが明確になります。左額体は割と素直な形で毛流れができており、かつ密度も疎な部分が目立たないことが確認できます。それに対して右側の傷跡の部分は、やはり左側と比較して定着率や毛流れに癖が出てしまったという差が確認されました。
4. 「まとめ」と「推奨事項」
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今回の症例は、傷跡への植毛という特殊なケースでしたが、全体としてヘアラインの前進という目的を達成し、高い定着率を示し、患者様の満足度も高い結果となりました。
しかし、傷跡への手術には、定着率の低下や毛流れに癖が出やすいといった、いくつか抑えておくべき重要なポイントが存在します。
そのため、ご自身が傷跡への植毛を検討する際に、そのリスクに該当するのかどうか、あるいは非常にリスクが高い部類に当たるのかどうかについては、必ず主治医の先生に実際に診てもらうことを強く推奨します。
当院では、無料カウンセリングのほか、オンライン診察も行っていますので、傷跡への植毛手術に関するご相談は、ぜひお気軽にご利用ください。
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もっと詳しく知りたい方へ
湘南AGAクリニック広島院院長德永能隆医師が運用しているYoutubeチャンネル【徳さんのお悩み相談室】では今回紹介した症例をもっと詳しく解説しております。
その他薄毛に関しての解説も行なっていますのでぜひご覧ください!
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